例題Kさんの場合は年盤と月盤に亥があり、亥亥の自刑となります。
Kさん | 日盤 | 月盤 | 年盤 |
干支 | 辛丑 | 辛亥 | 丁亥 |
九星 | 五黄土星 | 二黒土星 | 八白土星 |
亥亥の自刑は流派によれば、あまり重きを置いていない所もあり軽視されがちです。しかし、亥と亥が重なり合うのですから何らかの象意は現れて来ると思われます。
亥子丑は北の方合と呼び、東西南北でも北の象意を司るのです。北は一白水星の場所であり、壬癸の水性の領域で、大きな海原を想像できるのです。
そんな感じの所に、このKさんは八白と二黒と五黄と言う土性の星で固められているのです。五行の相剋からも、土➡剋➡水で、北の一白を攻めに行って返り討ちにあってしまうと言う状況が想像できます。
亥亥の自刑をお持ちの人物の場合は、この北西、北北西、大まかに言えば北の方位を使えば<墓穴を掘る>状態となります。
えっ…またまた! ……本当なの?
5~6年は順調、10年あたりで悲惨な状態、それでも頑張りますが、16年目で破産、倒産、廃業となり泥船が沈没する事となります。
北の方位を使ったならば、6年目で再点検して七年目から新しい境地へと船出する事です。北にしがみついていると凍死、溺死、となり、自らが命を落とす事になります。
亥亥の自刑を持っている知人が、やはり北の方位を使って事業を起こしましたが、結果的に、アドバイスを聞き入れず、やりすぎるほど仕事はしたのでしたが、残ったのは借財の山だけでした。猪突猛進も良いですが、時々は立ち止まって振り返る事が大切なのですね。
先生…結婚がテーマではなかったのですか?
ゴメン、ごめんね…。亥亥の自刑の現象を先ずは列挙します。
亥亥の自刑を方位で取った場合の現象と対策 <例題 結婚>
亥 亥 | 何事も、損ねる,損なう,破る,傷つく。 | |||||
自分から自分を傷つけ、自らが、墓穴を掘る。 | ||||||
自刑 | やりすぎ、かまいすぎ。やらなくても良い事までやる。ある意味<自己満足> | |||||
思い込んだら思い続け、心が離れたら見向きもせぬ偏向性極端の強い思い込み。 | ||||||
<猪進> | 流派によれば、亥を自刑に定めない所もある。 | |||||
何事にも、むきになり、為せば成る、為さねばならぬ何事も…が座右の銘 | ||||||
対人関係の破たんを暗示、全ては、自らに原因がある | ||||||
恋愛占における12支の判断では、心は既に相手の異性から離れている | ||||||
勝手に解釈、その思い込みが命取り | ||||||
良かれと思っているのは自分だけ、相手の反応を掴んでからでも遅くない。 |
亥亥の自刑と方位としては、亥年の人が結婚話の場合、つまり縁談ばなしが持ち上がった場合とか、結婚して亥の方位である北北西とか北の方位に転居する場合とかがあげられます。
彼の住んでいる家とか、彼女が済んでいる場所も該当しますが、会社とか学校などは該当しません。寝起きをしている自宅のある場所で、会社の僚など、実際に寝泊まりをしている場所を中心に観ます。
① 何事も、損ねる,損なう,破る,傷つく。
気分を損ねる…気分を害するなど、亥亥の自刑を持っている人は往々にして恋愛交際している時でも起こりやすい象意です。「なんだか変に調子がいいわね…」とか、「デリカシーが無い人ね…」などとの評価を受けやすいですね。
亥亥の自刑の人は兎に角突っ走り易いので、会話が、間が、休んだのに…まだまだ走ってしまうのです。会話と関係ない言葉を出して、その場を取り繕うとします。その時に相手が気にする言葉を何気なく出してしまうのです。
彼がこんな状態になったら、先ずは水を飲ませて下さい。座らせてあげて下さい。貴方に気に入ってもらいたいから、話を止めると、アナタとのつながりが途絶えるかもしれないと不安なのです。
② 自分から自分を傷つけ、自らが、墓穴を掘る。
亥亥の自刑の人は結婚に対して理想が強い人と、まるっきり無頓着の人とに分かれます。理想が高いと男女共に婚期が遅れるか、婚期を逸します。
問題は無頓着の人です…結婚と言う形式に関心がなく、結婚しても独身の時と同じ生活を望み、現実に自分の趣味ややりたいことに力を注ぐのです。だから離婚しても平気、夫を亡くしても立ち上がって来ます。
亥という核の為せる業でしょうか…亥亥の自刑には神秘性が感じられてきます。
③ やりすぎ、かまいすぎ。やらなくても良い事までやる。ある意味<自己満足>
この象意は結婚交際中から結婚式の準備から新婚旅行などすべての分野に出てきます。自分の思う通りにしないと気が済まないと言う性質がそうさせているのであり、お節介だけではないのです。
男性からすれば、有難い事ですが、構われたくない人にとっては迷惑行為ともなりますよね。アナタはどちらのタイプですか…あなた自身を知る事から結婚対象者は変わりますよ…。
④ 思い込んだら思い続け、心が離れたら見向きもせぬ偏向性極端の強い思い込み。
この象意は亥亥の自刑の最大特徴です。嫌いとなったら二度とは振り向かないのです…、それもつまらない仕草で決めてしまうのです。口を開けて寝ている姿を観て…「やめよう」と思ったり、トイレに行って帰ってくるとテーブルの椅子に深く腰掛けて両手をスカートの上に置いて、うつ向き加減で僕の事を待っていた…何て思わせられると、「こいつだ…」と思い込んでしまいます。単純と言えば単純ですが、純粋と言えば純粋なのが亥亥の自刑の人です。
⑤ 何事にも、むきになり、為せば成る、為さねばならぬ何事も…が座右の銘
先ほどのKさんの場合も”為さねばならぬ何事も“と言う行動が”ムキ”に成って居ました。亥亥の自刑は努力努力と努力だけが解決法と錯覚されやすいのです。
努力だけではなく、自然の流れ、世間の流れ、彼女との交際の流れ、互いの気持ちの流れ、所来を見渡しての流れ…など北の象意の<流れる>を活用する事が大切です。
Kさん | 日盤 | 月盤 | 年盤 |
干支 | 辛丑 | 辛亥 | 丁亥 |
九星 | 五黄土星 | 二黒土星 | 八白土星 |
その流れはどうやって調べるの…?
占いも流れを見つける中の一つだよ…
⑥ 対人関係の破たんを暗示、全ては、自らに原因がある
先ほどのKさん、結局は倒産して親戚、知人、友人からの借財もあり、金の切れ目が縁の切れ目となり対人関係はズタズタになったそうです。
亥亥の自刑は北北西、北の墓穴は生き死にと関係してきます。kさんも何度も自殺を考えられたと話されたが奥様の言葉で思いとどまったと言われました。亥亥の自刑には破綻だけではなく、破綻後の再生と言うキーワードがあるのだと知らされた次第です。
子の一白の対冲には午の九紫火星があり、九紫火星は再縁、再開、再構築、お家再興…など再挑戦の道が用意されているのです。
⑦ 勝手に解釈、その思い込みが命取り
亥は北北西で北の位置。北の一白水星は心を現しており、亥と亥が二つも重なっているので心を読み取る才能が強いですね…。皆さんが良く言うKYでなく空気を読み取る力が鋭いです。言葉だけでなく、相手の仕草、足の組み方、手の開き方、いろいろな方法を駆使して読み取ろうとします。ただ、それが本当かどうかの検証をする前に、勝手に判断して相手に注意すると反撃を受けて、結果的には墓穴を掘る様になるのです。
結婚に当てはめると、結婚したのだから…どうせ一緒なんだから…と夫婦においてもプライバシーを守る必要があるのに勝手に封筒を開けてしまう様な行動を盗る様になるのです。
恋愛中ならば一線を越えた間だから…と相手の心にズカズカと食い込む様な会話も、行動も許されません。亥亥の自刑は相手が嫌がる事でも平気で言いのけてしまう特徴があるので、気をつけて欲しいものです。
⑧ 良かれと思っているのは自分だけ、相手の反応を掴んでからでも遅くない。
亥亥の自刑の人は意外とナルシストが多いのです。自分の評価を自分だけで押し上げ、更に、その評価に酔いしれてしまうのですから、たまったものではありません。
時には女性のアナタが「大した奴じゃないね…」と言っても構いません。それでも、「お前には俺の良さが判らないんだよ…」と自惚れ街道をまっしぐらに進むのです。
亥亥の自刑は大した事は無い…と言われている割には大変でしたね。
他の自刑と異なるのは、精神とか気力とかが作用する自刑なので、重圧やプレッシャーによって体に影響を与えます。貴方のプレッシャーは亥の12支を見つめる処から始まります。頑張ってね…
最後まで読んで戴き有難うございました。
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