10干の”戊”の読み方と、その特徴は何ですか?
戊 | 五行 | 方位 | 12支 | 陰陽 | 八卦 | 味覚 | 九星 | 数理 | 色彩 | 季節 |
ぼ | 土気 | 北東 | 辰 戌 | 陽 ○ | ☶ | 甘み | 五黄 | 5と10 | 黄色 | 土用 |
戊と発音、日本では、”つちのえ”と読み、“茂”を語源としています。”戊”の力は九星での五黄土星と疑似していますが、どちらも、”破壊力”があります。
九星気学での五黄土星は、九宮の遁甲に於いて威力を発揮します。”戊”の干は北東の方位に於いて破壊力を堅持しています。五黄土星は動きながらの破壊力、戊は北東の方位で破壊力を温存させています。
この事は、北東の方位という空間には破壊力が固定化されているのではないかと推測され、北東の方位を進んで行けば、地球は丸いので、結局は西南の方位にたどり着くと言う事になります。その西南には、10干の”己”があります。
この北東と西南の破壊力と言うのを先人は、鬼門と裏鬼門として怖れていました。
この破壊力は自然災害の、雪崩、土砂崩れ、洪水、台風、津波などで顕現しますが、学ぶべき事があります。この自然界では<物事は頂点に到達すると必ずや破壊力の洗礼を受ける事となる>と言う事です。
あるテレビ番組の事です、インド、チベットのラマ教の修験道場で、曼荼羅の写経を砂で書き写すと言う修行があり、修行僧が一生懸命に作り上げていきます。見事に出来上がった、その曼荼羅図を高層に見てもらいます、高僧は、どうした事か、その曼荼羅図の砂を崩してしまうのです。「おい、おい、何するんだよ」と思わず言いたくなりました。
この世に完成されたものは無いんだよ…、完成されたものは破壊され、さらに完成を目指して作り上げて行くんだよ…と若い時に占いを教わった私の師匠の言葉を思い出しました。
10干の”戊”の象意はどういう意味がありますか?
1 | *崩落の意味もあり,迷い心多く、万事定まらず。されども結実をめざす。 |
2 | *大自然が織りなす交配を意味し,<名よりも実を優先する>状態。 |
3 | *面倒を良く見る親分肌、 しかし少し,威張りすぎ。いい加減で,すぐカッと来る。 |
4 | *傲慢,強情,人情が薄い。 忍耐力乏しく中途挫折の人生。 |
5 | *稼いでも稼いでも<不足になるお金。> |
6 | *何事も先取りの積極性。 素早く手をつけ,しかも熱心にやる。 |
7 | *突然の<放浪癖>。 投げ出し。 ※初志貫徹,一事邁進,が戊の生きる街道。 |
8 | * <怒りをもって他人と争う> |
9 | *交際 交友 機知 親分 自信 |
10 | *骨立った顔立ち、黒ずんだ顔色で剛気の性分。 |
11 | *迷い心, 山岳遭難, 圧死, 雪崩 <万事不成就。飽き易い,飽食> |
12 | *移り気 <下手な方針変更,ムダ骨徒労> |
13 | *親しみやすいが離れも早い。 |
14 | *八方に手を広げ自らが焦りだす。 |
15 | *強情で,自信過剰。<無一文からの創業者> |
“戊”は名誉や飾りよりも現現という実利を優先します。体裁や着飾った言葉を嫌います。明日のプレゼントよりも今日のプレゼントを喜びます。
言葉ではありません、今すぐの”形が伴うプレゼント”を好みます。安い、高いは度外視です。
ブランド”、”有名”、”高級感あるモノ”が<戊の物差し>であると言う事実は否めません。凝りに凝ったものが大好きなんです。並みの通り一片の物は蔑視しているのが本音なのです。
“戊”が”戊”である事を求めて行く姿を瞬間的に見れるシーンがあります。
テレビを見ていると、 登り窯から焼かれた土器の茶碗を見て、思わず、出来上がった作品を見て、土間に投げつけるシーンがありますね…、ガシャーンと鳴り響く音と共に砕け散る茶碗のカケラ…、無念、残念、悔しい…の思いが一杯。
戊が<破壊力>と説明しましたが、終了、完了の破壊力ではありません。完成、完璧、完全を目指しての破壊力が”戊”の破壊力であることを認識して欲しいのです。
10干の”戊”の現象はどういう物があるのですか?
気質 | *崩落寸前でありながらも、勢いに任せて、欲を求めて止まない |
人体 | *背中 腰 手 胸 脾臓 指 胴体部位 脇 ガン 下痢中毒 伝染病 腹膜筋肉 |
人物 | *中年の男 放浪者, 外交, 山の関係, 旅行者 |
病気 | *腫物,毒性, 脚気 手足のケガ |
場所 | *山のふもと 高い山 くずれの所 |
物象 | *ふとん,ガラス,瀬戸物,継ぎ合わせた物 山に関連した場所 |
雑象 | * <万物の繁茂,旺盛> < 花から種子への結実> < 生命体保全の気 > |
寒い冬は、”温かい布団”が欠かせません。寒がりの僕は、2枚も重ねて寝ています。この”フトン”こそが10干で言う所の“戊”の力であり、その目的としているのは、<生命体保存の気>なのです。
植物に於いて、発芽して繁茂を目指して伸長する時、その植物が求めているのは、内側では<水分>の栄養素ですが、外側で、その植物の周囲を囲んでいるものがあります。
生命力を奮い立たせ、その生命体を外側から守り、保護している力が12支では辰で、10干では戊(つちのえ)がつかさどっています。地球を取り巻いている大気を<卯>とするならば、オゾン層が宇宙線からの攻撃を防いでいる姿が、<辰>であり<戊>なのです。
戌(いぬ)は”犬”で安産で妊婦を”守る“が連想されますが、辰にも身心を”守る”力があり、戊(つちのえ)は“生命体”を守ります。
最後まで読んで戴き有難うございました。
にほんブログ村