10干の”癸”の読み方と、その特徴は何ですか?
癸 | 五行 | 方位 | 12支 | 陰陽 | 八卦 | 味覚 | 九星 | 数理 | 色彩 | 季節 |
き | 水気 | 北東 | 亥 | 陰 ● | ☵ | 鹹味 | 六白 | 1 と 6 | 薄鼠色 | 冬の寒中 |
<き>と発音、日本では<みずのと>と読みます。五行では水気の陰で、大海の壬に対して、川とか、雨水とします。
この象意から、癸亥の年、月、日は、<雨が多い>と一般的には語られています。
10干で<陰の気>なので、陰の気を受けて、人物に当てると陰の世界感覚で物事を見つめる人が多い…と解釈します。表面では明るく振舞うが、内面では魑魅魍魎が蠢く陰の世界で物事を見つめる人が多いです。
明るい世界では、自分を攻撃されていると錯覚、内面の世界だけでは、自分の意志が通じ合えるので、表面の争いを避けて、内面の世界で自己満足を図る…そんな感じの人達が多いです。
その結果、自分だけで納得してしまう事が多くあり、自己満足だけが優先され、他者との交流がスムーズにいかない場面が往々にしてあります。陰の気は極まれば陽となりますが、陽になるのが良いとは言えません。陰を保持しつつ、時々は陽の気を活用して、又すぐに陰の気に戻る…陰の気の陰と言うのが<癸>と言えます。
10干の説明最後が、この<癸>ですが、10干は良い面と悪い面、陽があたる面と陽が当たらない面など、長所と短所がありますが、陰陽説の配置を思い出して下さい。
人の心は,微かに動くものです、微かに動く力は陰の気にしかできません。
陰の中に陽があり、陽の中に陰が潜んでいると言う、<太極図>は、陰陽説の極意です。癸は陰だから<陰気くさい>とだけで判断してはなりません。
10干の”癸”の象意はどういう意味がありますか?
歴史で”一向一揆”と言うのを学びましたね、あの一揆の<揆>です。百姓一揆の<揆>でもあり、反乱、反発などの時に蠢く、物事の誕生する時のエネルギーを<癸>として10干に配置しました。その説明を致します。
1 | *揆を語源。地中の水分と、地熱から、種子内部の生命が誕生する気とします。 |
2 | *陰の極であり,物の終り。終りより新たに返る意味。せわしくて激しい気。 |
3 | *活発,強情の短気者。強い精神力,物事に動じない。勤勉 努力の人なれども疳が強い。 |
4 | *反旗を翻すものには<反発力を強める>。相手をトコトン屈服させる。 |
5 | *潔癖すぎて妥協をしない、よって人の好き嫌いが非常に激しい。 |
6 | *知ったかぶりで、ヒステリック,へそ曲がりで、直ぐに”へそ”を曲げやすい。 |
7 | *情に篤くてもろいが,気難しい。 |
8 | *公事に関して,強い正義感。 <正直で人情に篤い>。 |
9 | *才知あるが独断的決断と偏見。理解するに時間がかかる |
10 | *その言葉,活発過激、ざわざわとしている性分で冷静沈着なし。 |
11 | *古武士の一剋で強情者。そそっかしく、とっつきの悪い態度 |
12 | *苦労多いのは中年まで、以後は吉。 |
13 | *強情,短気,争事を慎むのが開運の道。 |
14 | *人の話を傾聴して、人の好き嫌いをせずに、<周囲との和合に努めれば開運する。> |
15 | *智恵を出したがる。 <死亡> <不幸> |
癸は水気の陰、内面に水が流れます。表面的に明るく振舞うのが不得手…と解釈します。頭の中で何事も考え何事も解決しようとするのは、海の中の潮の流れ、動きと似ています。
水面下の動き…から、人物としては、表面の動きとは別に内面の動きを重視、相手の言葉の裏を読み取ろうとする力が動き、推測、邪推、思い込み…と言う形で表れてきます。
困る事は、自分だけで判断してしまい、悩み、苦悩、心配事も水面下の動きで判断してしまう事が多くあり、俗にいう言葉の<報告、連絡、相談>が割愛され、独断専行で判断し決断して行動を起こす事が多いです。
コツコツと励む努力家ではありますが、自分の知識、知恵、頭脳を出したがる…というのがあり、自分の知恵が通らないと、内面に沈み、ああだ、こうだと、結局は自分で自分を追い込む事が多いです。
自分が悩んでいる事、苦しんでいることを素直に打ち明けることが出来ず、<どうして、判ってくれないのか…>と思いますが、言葉で出して説明しなければならない事もあるのですよ!
壬は必要なときは<気持ちを言葉として表せます>が、癸は表せないのです。では、どうするのが良いか! 癸は<文字力>が抜群の力で発揮します。言葉ではなく、文字力で自分の内面的な意見を述べる事が良いです。
癸は<文字力>が抜群の力を発揮します。
言葉ではなく、
文字力で自分の内面的な意見を述べる事が良いのです。
10干の”癸”の現象はどういう物があるのですか?
気質 | 急激な水難。依頼心が強く、有言不実行で<癇癪持ち> |
人体 | 腎臓 胃腸 |
人物 | 老婆,運の悪い人,始め良く,終りが悪い人、優柔不断 |
病気 | 身体の下半身,脚気,腎臓 壬よりも症状は重い |
場所 | 小さな川 (大きな河を壬)、水辺,小池 激流,急流 |
物象 | 延々と続く,果てしない物 料理,飲料水 |
雑象 | 物事の後始末。物事の変化,決断不能 、 人の意見を聞かない |
小さな川や池に行った時は、 <水面下に魔物が住んでいる…>と認識して
<はしゃぎすぎない事です>
水難事故、海難事故などを癸の凶作用とします。川での事故、例えば深みにはまって溺れる…、岩の上で滑って転倒してケガをする…ガラスの破片で足を痛める…などは、<水面下の激しい動き>を侮った場合に起こります。
<水難>は表面だけに捉われず、水面下の動きを想像しておかなければ事故に繋がります。
壬の象意が強い大きな海や湖などに行った時は、表面の動きを重視して、水面下の動きを補足する感じで接して下さい。
最後まで読んで戴き有難うございました。
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